フライヤーやチラシなど印刷コンテンツを作成する時に「RGBはCMYKに変換しましょう」というのを見る事があると思います。
実はこの色の設定…慣れないうちは気が付かずに作ってしまいがち。色の設定が違う事を分かっていないと、作った画像をいざ印刷してみるとなんか印象が違う…という事がおこります。
RGBやCMYKは媒体によって指定される色です。画像やコンテンツを作るスマホやタブレット、パソコンなど液晶の画面に映し出されるものと、インクで印刷するものでは色の造られ方が全く誓います。
液晶画面ではRGBという光をもとにつくられています。しかし印刷する時はCMYKというインクの色で指定する必要があります。
全く違う発色になるたイメージが変わってしまうということが起こってしまいます。この記事ではCMYKとRGBについて以下の5つのことについて掘下げていきます。
- 色の設定RGBとCMYKの違い
- RGBとCMKYの特徴
- RGBをCMYKに変換したらどうなるか
- CMYKに変換する時の注意
- CMYKに変換する時にイメージが近くなる裏技
記事を読むことで画面上の色から印刷した時におこる印象の違いや気を付けたら良いことが分かるでしょう。
【RGB→CMYKに変換する時の注意】画像を印刷する時は色の設定に気を付けよう!
まず基本的なこの2つの事は押さえておきましょう。
- パソコンやスマホで見る色…RGB
- 印刷したもので見る色…CMYK
RGBとCMYKの違い
RGBとCMYKは何で色を表現しているか違います。
パソコンやスマホの画面はRGBという光の3原色で色を表現しています。印刷物はCMYKというインクの4原色で表現します。ではそれぞれを詳しく解説していきます。
RGBとは
光によって表現される色 RED、GREEN、BLUE の頭文字をとってRGBと言っています。この3つの色は「光の三原色」と言われています。
光は太陽光はプリズムなどでも見れるように7色で構成されていますよね。色が重なると色がなくなるという特性を持つのが光の色です。なのでもとになる色が同じでも光とインクで混ぜる色とは全く違う色が出来上がります。
主な特徴は以下です。
- 色を混ぜれば混ぜるほど明るくなる
- 全部混ぜると白色になる
- スマホやパソコンなど画像や映像で使われている
- Webで扱われる画像デザインはRGBで作る
CMYKとは
インクによって表現される色 CYAN(シアン・青) MAGENTA(マゼンタ・濃いピンク) YELLOW(イエロー・黄) KEY PLATE(墨・黒)の頭文字をとってCMYKと言います。「印刷(インク)の4原色」と言われています。
この基本4色を混ぜる割合によってさまざまな色を作り出していきます。
「K」は Key plate の略。本来は黒インクで画像の輪郭や文字や罫線を表現する印刷板のことでしたが、転じて今は黒のこととして認識されています。
インクで印刷する時の黒の表現は2通りあります
- 墨のインクで表現
- CMYKをまぜて表現(リッチブラックと言われてて少し重い印象になります)
- 色を混ぜれば混ぜるほど暗くなる
- 全部混ぜると黒に近くなる
- インクで印刷されるもので使われている
- パンフレットやフライヤーなどDTPで扱われるデザインはCMYKで作る
RGBをCMYKに変換するとおこること
RGBで作ったデザインをいざCMYKに変換して印刷するとかなり印象が変わってしまうことがあります。色が混ざるとインクでの印刷は重くなっていくので、画面上と仕上がった印刷部にはこんな違いを感じることになります。
- 思ったより暗い印象になる
- 色がくすむ
- キラキラ感が減る
- 透明感は失われる
画面上でのイメージで作ったものよりも全体の色味の印象がどんよりします。
CMYKに変換する時の注意
今はCMYKの設定にせず、簡単にアプリなどで作ったRGB設定のカラーのままで印刷所にデータを送っても大丈夫ですが、色がくすむことを想定してデザインをイメージする必要があります。
あるいは印刷する事を想定して作るのであれば、カラー設定で最初からCMYKにしておくと良いです。しかしそれでも画面上の印象と実際にあがってくる印刷物にはイメージの違いは否めません。
また使用する紙の質や、今は印刷所によって格安のサービスがある反面、印刷の仕上がりにムラがある印象です。
大量に印刷する場合は安定した質だなという印象ですが、小ロットの場合はインクジェット印刷の場合もあり、またオフセット印刷だったとしても仕上がりのムラを感じる事が少なくないので「くすみ」は想定して制作した方が良いでしょう。
色のくすみを押さえる裏技
RGBをCMYKで再現するのはかなり難しいです。色の持つ特性が違うのでこればかりは仕方ありません。制作段階でどうしてもパソコンなどを使うのでRGBのキラキラした色合いを求めてしまいがちです。
ですが、いくつかCMYKに近づける対策をとることが出来ます。
- 特色インクを指定して使用する
- Labカラーに変換してからCMYKに変換する
※Labカラーでトーンカーブの「L」の色を少し明るくして彩度を上げてからCMYK変換するとくすみが少しマシになります。
色の仕上がりが気になる場合
仕上がりに不安があったり、ちゃんと色を分かってチラシやフライヤーを作りたいと思うのであれば、印刷所には「色校正サービス」を行っているところがあります。
このサービスはこだわって作成する場合、また受注でチラシやプライヤーを作る場合にはイメージの違いは最悪やり直しになる場合があるので積極的に利用した方が良いでしょう。
まとめ
RGBの画像をCMYK変換して印刷する時は色味が変わってしまう…ということ、色が変わってしまう事を想定して制作しましょうというお話でした。
最初はこの色の変わり用にかなり愕然とすると思います。いくつか制作していくうちに、体感としてこんな画面の色の時にはこんな仕上がりになるというのは分かってくると思います。
数値をチェックしておき統計をとっておくと品質の安定につながりますので是非チェックしてくださいね!